3000万円を25年ローンで組む場合の35年ローンとの違い。メリットとデメリットを解説

住宅ローンを検討するとき、多くの方が悩むのが「何年ローンで組むか」という問題です。

「できるだけ早く完済したい」「総支払利息を減らしたい」という気持ちから、25年ローンに惹かれる方もいます。特に45歳以上の方は、35年ローンだと完済年齢が80歳近くになってしまうため、借入期間を短くせざるを得ないケースもあります。

一方で、借入期間を短くすることで月々の返済額が大幅に上がり、生活が苦しくなってしまうリスクもあります。

この記事では、25年ローンと35年ローンの違いを、月々の返済額・総支払利息・定年後の残債という3つの視点からシミュレーションデータとともに解説します。どちらが自分に向いているかを判断するための情報として、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。

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こんな人におすすめ
  • 年齢が45歳以上で住宅ローンを検討している人
  • 借入期間を短くするメリット・デメリットを知りたい人
  • 住宅ローンについて基礎から理解したい初心者の人
目次

25年ローンの商品の概要

まず「25年ローン」という商品について正確に理解しておきましょう。

「25年ローン専用の商品がある」と思っている方もいますが、実際には少し違います。仕組みを理解した上で、自分の年齢に合った借入期間を選ぶことが重要です。

35年ローンと25年ローンの違い

【35年ローン】

※各商品によって違いはあります。詳細は、ご利用の商品をご確認ください。

  • 完済年齢79歳11か月まで
  • 借入可能年齢44歳11か月
【25年ローン】
※各商品によって違いはあります。詳細は、ご利用の商品をご確認ください。
  • 完済年齢79歳11か月まで
  • 借入可能年齢54歳11か月
35年ローンだと本来であれば、44歳11か月までしかローン利用ができませんが、45歳の場合は、34年、46歳の場合は33年と借入年数を減らしていけば利用が可能です。
25年ローンの場合は、54歳11か月までの融資実行で利用が可能です。

借入期間25年ローンのデメリット

月の支払が高くなる

下記は、金利0.6%で、借入額と借入期間に応じた月の支払い額です。

44歳までに35年で借りた場合と、45歳以降に25年で借りた場合で比べています。

金利0.6%35年25年差額
3,000万円7.9万10.7万2.8万
4,000万円10.5万14.3万3.8万
5,000万円13.2万17.9万4.7万
6,000万円15.8万21.5万5.7万
7,000万円18.4万25.1万6.7万

借入額が大きくなればなるほど、月の支払額の差額は大きくなります。

上記の表では、3,000万円の借入であっても、10年の借入期間が短くなることで、28,000円も月の支払が増加しています。

44歳までに35年ローンで購入することで、月の支払が2万円以上も削減できると考えると、10年の借入期間短縮は大きいのだなと感じます。

 

総借入額が少なくなる

下記は、借入期間に応じたおおよその最大借入額です。

35年25年差額
400万円3,170万2,620万550万
500万円3,980万3,290万690万
600万円4,770万3,930万840万
700万円5,570万4,600万970万
800万円6,370万5,260万1,110万
900万円7,160万5,900万1,260万

借入額が大きくなればなるほど、差額は大きくなります。

3,000万円の借入であっても、550万円も最大借入額が減っています。

900万円の年収の場合は、1,260万円も最大借入額が減っています。

※上記の計算は、銀行によって審査基準が異なるため、正しくは、銀行へご相談ください。

総借入額についての参考記事:家を買う年収はいくら必要?年収の何倍借りれる?8倍?現実的な年収 審査金利 返済比率について

団信保証が短くなる、審査に通りずらくなる可能性がある

団信は、住宅ローンを支払っている間の保証です。

本来であれば、35年ローンで組めば35年の保証になりますが、25年でローンを組めば短くはなります。

また、35年よりも短くしてローンを組む人の特徴としては、45歳以上の人が多いです。

年齢が上がると病気リスクも高くなり、40代や50代は糖尿病や高血圧、高脂血症など、何かしら体に異変が起きてもおかしくはない年代です。万が一にもガンになってしまった場合には、健常者用の団体信用生命保険に加入は難しくなります。

団信ついての参考記事:住宅ローンの団体信用生命保険(団信) 月いくらなのか 告知等の加入条件とは

まとめ
  • 借入期間が10年短くなると月支払いが28,000円も高くなってしまう
  • 借入期間が10年短くなると総借入額が数百万レベルで減ってしまう
  • 万が一若くして大病をしてしまった場合は、健常者用の団信に加入できない可能性がある

25年ローンのメリット

利息の支払額が少なくなる

下記は、金利0.6%で、借入額と借入期間に応じた、総支払利息です。

金利0.6%35年25年差額
3,000万円326万231万95万
4,000万円435万308万127万
5,000万円544万385万159万
6,000万円653万462万191万
7,000万円762万539万223万

借入額が大きくなればなるほど、月の支払額の差額は大きくなります。

3,000万円の借入をした場合、35年と25年での総支払利息の差額は、約92万円です。

25年以上のローン返済は、定年後の残債が少なくなる

下記は、金利0.6%で、50歳に借入、借入額と借入期間に応じた、65歳定年時の残債額です。

金利0.6%30年25年差額
3,000万円1,567万1,254万313万
4,000万円2,089万1,672万417万
5,000万円2,612万2,090万522万
6,000万円3,134万2,508万626万
7,000万円3,657万2,926万731万

3,000万円を借りた場合は、65歳時の残債は、差額313万円です。

7,000万円を借りた場合は、65歳時の残債は、差額731万円です。

定年後の生活において、残債が少ないことは大きな安心につながります。「退職後も多額のローンを返済し続けなければならない」という状況は、老後の生活設計に大きな制約をもたらします。

 

借りている期間が短くなると金利上昇の影響を受けずらい

借入期間が短いほど元金の減り方が早くなるため、変動金利が上昇した場合の影響を受けにくいというメリットがあります。

近年は金利上昇の傾向が見られ、変動金利を選んでいる方の中には不安を感じている方も多いです。借入期間を短くすることで、金利上昇リスクを軽減できるという観点は、現在の市場環境において注目すべきポイントです。

まとめ
  • 利息については、10年で数百万円程度減る
  • 定年時の残債は、10年借入期間が短くなると300万円以上も差額が発生する

 


25年ローンに向いている人・向いていない人

ここまでの内容を踏まえて、25年ローンが向いている人・向いていない人を整理します。

向いている人

一人暮らしや単身者で、働ける期間に集中してローンを返済したいと考えている人に向いています。収入と月々の返済額に十分な余裕があり、支払い増加が生活を圧迫しない人にも合っています。これから大きな出費(子どもの教育費など)が見込まれない人も、25年ローンを検討する価値があります。

向いていない人

不動産以外の資産運用を積極的に行いたい人には、月々の余裕資金が減る25年ローンは向いていません。これから子どもが生まれる予定がある人、教育費・医療費など今後の出費が増える見込みがある人も、月々の返済を増やすことは避けた方が賢明です。



35年で組んで繰り上げ返済が最も合理的な選択

最後に、重要な視点をお伝えします。

「25年ローンで組んで早めに完済したい」という考え方は理解できますが、実は「35年ローンで組んで余裕ができたときに繰り上げ返済する」という方法の方が、多くの方にとって合理的です。

35年ローンで組んでおけば、月々の返済額が低く抑えられます。余裕が出たときに繰り上げ返済を行うことで、実質的には25年ローンと同様の返済ペースを実現できます。

さらに重要なのが、後から変更の柔軟性です。35年ローンを組んだ後で「やはり早めに返済したい」と思った場合は繰り上げ返済で対応できます。しかし25年ローンで組んだ後で「月々の支払いが苦しくなった」と感じた場合、35年ローンへの変更は再審査が必要になり、その時点の金利が適用されることになります。銀行によっては借入期間を延ばせないケースもあります。

「最初から35年で組んで、余裕があれば繰り上げ返済」という選択が、生活の柔軟性を最も高く保てる方法です。

 


まとめ

25年ローンと35年ローンの違いは、数字として明確に現れます。

25年ローンは総支払利息が減り・定年時の残債も少なくなるというメリットがある一方で、月々の返済額が大幅に高くなり・借入可能額も下がるというデメリットがあります。

この記事でお伝えしたかった最も大切なことは、「月々の返済額が生活費と合わせて無理なく払い続けられるかを最優先の基準にする」ということです。

総支払利息の削減という観点だけで25年ローンを選んでも、毎月の家計が苦しくなってしまっては本末転倒です。

25年ローンで組もうと考えている方は、必ず「今後の生活費・教育費・医療費などを含めても、増えた月々の返済額を継続的に払い続けられるか」を綿密にシミュレーションした上で判断してください。

「少しでも早く返済したい」という気持ちがある場合は、35年ローンで組んで余裕が出たときに繰り上げ返済するという選択肢が、柔軟性という観点では最も安心できる方法です。

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この記事を書いた人

不動産を愛しています。売買不動産歴10年以上、法人営業、個人営業を経験。売却査定数は5000件以上、内見数は1000件以上、取引数は500件以上、リノベーション件数300件、顧客満足な案件も、訴訟レベルのトラブル案件も経験してきました。不動産購入を検討している人やリノベーションを検討している人、不動産関係者に有益な情報を提供していきます。

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