土砂災害警戒区域は住宅ローン審査への影響はあるのか?イエローゾーンとレッドゾーンの違い

不動産探しをしていると、希望エリアの条件が良くても、思わぬ落とし穴として「災害リスク」が立ちはだかることがあります。
特に、坂が多い地域や海に近い地域では、洪水・津波・土砂災害など、自治体が公開しているハザードマップに何らかのリスクが示されているケースが珍しくありません。

「気にしすぎる必要はあるのかな?」
「ローン審査に影響するって本当?」
「将来売るときに不利になる?」

こんな疑問を抱く人はとても多いです。

そこで今回は、災害リスクの中でも特に住宅ローン審査に影響しやすい 土砂災害警戒区域(イエローゾーン・レッドゾーン) にフォーカスして、
・どんな区域なのか
・どうやって確認するのか
・住宅ローン審査にどんな影響があるのか
を、わかりやすく丁寧に解説していきます。

中古マンションや中古戸建てを検討している人にとって、知っておくことで「買ってから後悔しない」ための大切な知識になります。
ぜひ、あなたの物件選びに役立ててください。

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こんな人におすすめ
  • これから中古マンション購入を検討している人
  • 内見時のチェックポイントを知りたい
  • 土砂災害警戒区域の物件を買おうとしている
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目次

土砂災害警戒区域の基礎知識

〜まずは“区域の違い”を理解しよう〜
物件探しをしていると、ハザードマップに「黄色」「赤色」などの色がついているのを見かけることがありますよね。

しかし、色の違いが何を意味しているのか、どれほど危険なのか、そして住宅ローンにどう影響するのかまで理解している人は意外と少ないものです。

土砂災害警戒区域は、都道府県が調査を行い、土砂災害の危険性が高い場所を指定した区域のこと。

坂が多い地域や崖地が多い地域では、どうしても該当エリアが増える傾向があります。

ここでは、まず「イエローゾーン」「レッドゾーン」「急傾斜地崩壊区域」の違いを整理しておきましょう。

土砂災害警戒区域を調べる方法はこちら:東京都 土砂災害警戒区域等マップ

 

イエローゾーン(土砂災害警戒区域)

イエローゾーンとは、
「土砂災害により生命や身体に危害が生じるおそれがある区域」
のことを指します。

坂が多い地域では特に指定が多く、
・横浜市
・逗子市
・鎌倉市
・熱海市
などは、地形的にイエローゾーンが広く分布しています。

イエローゾーンは「危険性がある」区域ではありますが、後述するレッドゾーンほど深刻ではありません。
ただし、将来的にレッドゾーンへ指定変更される可能性もゼロではなく、資産価値への影響は一定あります。

国土交通省が出している土砂災害警戒区域の詳細はこちら:土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等について

 

レッドゾーン(土砂災害特別警戒区域)

レッドゾーンは、
「建物が損壊し、生命に著しい危害が生じるおそれがある区域」
と定義されており、イエローゾーンよりも危険度が高い区域です。

レッドゾーンに該当する物件は、
・住宅ローン審査が通りにくい
・建築制限がかかる
・将来売却しにくい
といったデメリットが明確に存在します。

そのため、価格が相場より安く設定されているケースが多いのも特徴です。

特別警戒区域の詳細はこちら:土砂災害(特別)警戒区域の区市町村別指定状況|土砂災害にそなえるために:東京都における土砂災害対策事業|東京都建設局

 

急傾斜地崩壊区域

急傾斜地崩壊区域とは、
「傾斜度30度以上の土地で、崩壊の危険があるとされる区域」
のこと。

これも土砂災害警戒区域の一種で、地形的に崩落のリスクが高い場所に指定されます。

 

土砂災害が該当しているか否かの確認方法

〜建物にかかっていないから大丈夫”は大きな誤解〜

物件を探していると、
「マンション本体にかかっていないから問題ないですよ」
と説明されることがあります。

しかし、これは大きな誤解です。

土砂災害警戒区域は、
建物ではなく“土地”にかかっているかどうかで判断される
ため、敷地の一部でも該当していれば、契約書には必ず記載されます。

マンションの敷地は広いため、建物本体が安全な位置にあっても、敷地の端が少しだけ区域にかかっているケースは珍しくありません。

判断が微妙な場合は、
・公図
・地籍測量図
・自治体のハザードマップ
などを照らし合わせて確認します。

 

土砂災害警戒区域に該当する場合の住宅ローン審査について

〜“買えるかどうか”に直結する重要ポイント〜
災害リスクは、住宅ローン審査にも影響します。
特にレッドゾーンは、金融機関によっては「融資不可」と判断されることもあります。
ここでは、イエローゾーンとレッドゾーンでどのように扱いが変わるのかを詳しく見ていきましょう。

イエローゾーンは審査に影響は少ない

イエローゾーンの場合、
多くの銀行では住宅ローン審査に大きな影響はありません。

ただし、
・将来的にレッドゾーンへ変更される可能性
・資産価値への影響
・売却時に買い手が敬遠する可能性
など、長期的なリスクは無視できません。

「今は問題ないから大丈夫」と考えるのではなく、
将来の資産価値まで含めて判断することが大切です。

 

レッドゾーンは一部の銀行では審査不可

レッドゾーンの場合、
一部の銀行では住宅ローン自体が利用不可
となります。

減額ではなく、完全に「否決」です。

理由はシンプルで、
・建物が損壊するリスクが高い
・担保価値が低い
・災害時の返済不能リスクが高い
と判断されるためです。

そのため、レッドゾーンの物件は
・価格が安い
・売却しにくい
・ローンが通りにくい
という三重苦を抱えることになります。

 

土砂災害警戒区域に該当している物件は買ってもいいのか

イエローはOKだけどレッドはNG

ここで言いたいのは、イエローだから買いましょうということではありません。

イエローゾーンも土砂災害被害の可能性はあるため、おすすめはできません。

しかし、土砂災害警戒区域に該当している物件は、その周辺も指定区域に入っていることも多く、イエローゾーンに該当している物件全てをNGにしていると、良い条件の物件もNGにしなければなりません。

選べる物件が少なくなってしまうため、イエローゾーンに該当していたとしても、購入を検討してもいいでしょう。

 

レッドゾーンに該当している場合には、おすすめできません。

命の危険があり、住宅ローンの審査も通りずらい物件のため、売却では苦労することでしょう。価格も下がりやすい傾向にあります。

 

まとめ

土砂災害警戒区域は、不動産購入において「知っているかどうか」で大きく結果が変わる重要なポイントです。

イエローゾーン・レッドゾーン・急傾斜地崩壊区域など、区域の違いを理解することで、物件の安全性だけでなく、住宅ローン審査や将来の資産価値まで見通すことができます。

特にレッドゾーンは、住宅ローン審査に直接影響し、金融機関によっては融資不可となるケースもあります。価格が安いというメリットはあるものの、命のリスク・資産価値の低下・売却の難しさなど、長期的なデメリットが大きい点は無視できません。一方、イエローゾーンは審査への影響は比較的少ないものの、将来的な区域変更や資産価値への影響を考慮する必要があります。

また、マンションの場合は「建物にかかっていないから大丈夫」ではなく、敷地の一部でも該当していれば契約書に記載されるため、必ず公図やハザードマップで確認することが重要です。

不動産は一度購入すると簡単には手放せません。だからこそ、災害リスクを正しく理解し、住宅ローンや将来の売却まで見据えた判断が欠かせません。

あなたの物件選びが、安心で後悔のないものになるよう、ぜひ今回の内容を役立ててください。

 

 

 

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この記事を書いた人

不動産を愛しています。売買不動産歴10年以上、法人営業、個人営業を経験。売却査定数は5000件以上、内見数は1000件以上、取引数は500件以上、リノベーション件数300件、顧客満足な案件も、訴訟レベルのトラブル案件も経験してきました。不動産購入を検討している人やリノベーションを検討している人、不動産関係者に有益な情報を提供していきます。

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