楽器を演奏する人にとって、「家で楽器が弾けるかどうか」という問題は、生活の質を左右するほど大きなテーマです。歌、ギター、アコースティックギター、ベース、ドラム、ピアノ、サックス、フルート……。どの楽器にも、それぞれの魅力と表現の幅があり、日々の練習が欠かせません。
しかし、マンションという“共同住宅”で暮らす以上、どうしても避けて通れないのが「音」の問題です。
私自身、ドラム歴10年、ギター2年、ベース2年という経験があり、音楽にどっぷり浸かっていた時期は、練習場所の確保に常に頭を悩ませていました。特に中古マンションを検討していた頃は、「そもそも楽器は可能なのか?」「管理規約はどうなっているのか?」「防音対策はどこまで必要なのか?」といった疑問が次々と湧いてきたものです。
この記事では、そんな疑問を抱えるバンドマンや音楽家の方に向けて、中古マンションで楽器演奏が可能なのかどうか、そしてどのように確認し、どう対策すれば安心して演奏できるのかを、実体験を交えながら丁寧に解説していきます。
- これから中古マンション購入を検討している人
- 中古マンションで楽器可能かどうかを知りたい
中古マンションの購入を検討している方の中には、「楽器が弾ける家に住みたい」という強い希望を持っている人が少なくありません。
特に、音楽を仕事にしている方や、趣味であっても本気で取り組んでいる方にとって、日常的に楽器を触れる環境は欠かせないものです。
しかし、マンションという環境では、音の問題が常に付きまといます。「楽器可」と書かれていても、実際には制限があったり、近隣とのトラブルが起きたりするケースもあります。
この記事は、そんな不安を抱える方に向けて、実際の中古マンション事情や管理規約の傾向、防音対策の方法などを、できるだけ分かりやすく、そして現実的な視点でまとめています。
これから物件を探す方、すでに候補がある方、あるいは今の住まいで楽器を続けられるか悩んでいる方にも役立つ内容です。
楽器不可と書かれている中古マンションは少ない
まず大前提として知っておいてほしいのは、「中古マンションは共同住宅である」という事実です。
これは当たり前のようでいて、楽器演奏を考える際には非常に重要なポイントになります。
どれだけ“楽器可”と書かれているマンションであっても、近隣住戸に迷惑をかけてしまえば、管理組合や住民からクレームが入り、その後の利用が制限される可能性があります。
音というのは、本人が思っている以上に壁や床を伝わって響きます。
特にマンションの構造によっては、想像以上に音が漏れやすい場合もあります。
だからこそ、楽器演奏をする側は「音を出していいから何をしてもいい」という考えではなく、「どうすれば迷惑をかけずに楽しめるか」という視点を持つことが大切です。
なぜ音漏れが少ないのか
中古マンションの管理規約を見てみると、「ペット不可」「民泊禁止」などの明確な禁止事項はよく見かけますが、「楽器不可」と明記されているケースは意外なほど少ないのが現実です。
これは、多くのマンションが「常識の範囲内での生活音は許容する」というスタンスを取っているためです。
また、楽器を演奏する人の多くは、そもそも自宅では大音量で演奏しません。
ギターやベースはアンプを通さなければ大きな音は出ませんし、ドラムもパッド練習であればほとんど音は出ません。
こうした事情から、管理規約にわざわざ「楽器不可」と書く必要がないと判断されているのです。
どんな音が漏れるのか
音漏れが起きるケースは、ある程度パターンが決まっています。
例えば、ギターやベースをアンプに繋いで大音量で鳴らせば、当然ながら壁を通して音が漏れます。
ドラムの場合は、足を使うキックの振動が床を伝って下階に響きやすく、対策をしないと「ドンドン」という低音が漏れてしまいます。
逆に言えば、これらのポイントを押さえて対策すれば、音漏れを大幅に減らすことができます。つまり、音漏れの原因を理解することが、安心して演奏するための第一歩なのです。
楽器の規約とはどのような内容なのか
中古マンションの管理規約には、楽器に関する記載がある場合とない場合があります。
私がこれまで見てきた中で最も多いのは、「近隣に迷惑をかけない範囲での楽器利用は可」というものです。
次に多いのが、「●時〜●時の間は楽器利用可」という時間制限付きの規約。
そして意外と多いのが、「楽器に関する記載なし」というパターンです。
記載がないからといって自由に演奏できるわけではありませんが、少なくとも「禁止」ではないということです。
つまり、管理規約だけを見ると、楽器演奏が完全に不可能なマンションはかなり少ないと言えます。
管理規約の見方について解説記事 ⇒ マンション管理規約・使用細則とは?ペットの飼育細則とは?確認方法を解説 – ミクロ不動産
心配な人は防音対策をするべき
「楽器可」と書かれていても、実際に演奏するとなると不安が残る人も多いでしょう。
特に、ドラムや金管楽器など音量が大きい楽器を扱う場合は、何らかの防音対策をしておくと安心です。
防音対策といっても、プロ仕様のスタジオのような大掛かりなものから、DIYでできる簡易的なものまで幅広くあります。
ここでは、代表的な防音対策をいくつか紹介します。
予算や楽器の種類、演奏スタイルに合わせて、無理のない範囲で取り入れてみてください。
二重サッシを設置する
窓は家の中で最も音が漏れやすい部分です。特に廊下側の窓から音が漏れると、廊下は反響しやすいため、思った以上に響いてしまいます。二重サッシを設置することで、外への音漏れを大幅に軽減できます。
床をカーペットにする
フローリングの床下は空洞になっていることが多く、振動が響きやすい構造です。カーペットを敷くだけでも、足音や振動を吸収し、下階への音漏れを軽減できます。
防音扉に交換する
扉も音が漏れやすいポイントです。防音仕様の扉に交換することで、部屋全体の防音性能が向上します。
一部屋を丸ごと防音室にリフォームする
予算はかかりますが、最も効果の高い方法です。200〜500万円ほどで、本格的な防音室を作ることができます。
DIYで防音対策をする
ホームセンターやネットで購入できる防音材を使って、自分で壁や床に貼る方法です。
費用を抑えつつ、一定の効果を得られます。
まとめ
中古マンションで楽器が演奏できるかどうかは、多くの音楽家にとって非常に重要な問題です。
しかし実際には、「楽器不可」と明記されているマンションは意外と少なく、多くの物件では“常識の範囲内での利用”が認められています。
とはいえ、共同住宅である以上、近隣住戸への配慮は欠かせません。
音漏れの原因を理解し、必要に応じて防音対策を行うことで、トラブルを避けながら快適に演奏を楽しむことができます。
また、管理規約に記載がない場合でも、管理会社や売主に確認することで、より安心して物件を選ぶことができます。
楽器演奏は、生活の一部であり、心の豊かさを育む大切な時間です。だからこそ、住まい選びの段階でしっかりと情報を集め、自分に合った環境を整えることが大切です。
音楽を愛するあなたが、安心して演奏できる住まいに出会えるよう、この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。
土地と戸建ての情報発信はこちら ⇒ 土地と戸建ての住宅メディア – 何も知らずに家を買うな




















コメント