大田区の中古マンション平均価格│町名別に徹底比較

「大田区で中古マンションを探しているけれど、どの町を選べばいいか迷っている」

そんな方に向けて、2025年に実際に成約した取引データをもとに、大田区49町名の平均成約価格を一挙公開します。広告に掲載されている「売出価格」ではなく、実際に売買が成立した成約価格が基準です。

大田区は東京23区のなかでも面積が最大の区で、エリアによって価格帯や街の雰囲気が大きく異なります。「田園調布のイメージで大田区全体が高い」と思い込んでいると、お得なエリアを見逃す可能性があります。逆に「大田区は手ごろ」というざっくりしたイメージだけで動くと、想定外の高値エリアに踏み込んでしまうことも。

データから町名ごとの実態を把握することが、後悔しないエリア選びの出発点です。


目次

大田区の中古マンション 町名別平均成約価格一覧(2025年)

データは東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が管理する2025年1月〜12月の成約情報をもとに集計しています。

町名成約件数平均成約価格
池上48件4,927万円
上池台38件4,807万円
下丸子74件6,017万円
中央28件3,534万円
中馬込30件5,273万円
久が原35件5,380万円
仲六郷26件3,864万円
仲池上19件4,716万円
北千束19件5,329万円
北嶺町7件6,044万円
北糀谷12件5,872万円
北馬込14件3,892万円
千鳥20件4,703万円
南久が原10件3,503万円
南六郷20件4,077万円
南千束9件7,085万円
南蒲田9件4,171万円
南雪谷17件6,017万円
南馬込50件4,784万円
多摩川23件3,587万円
大森中7件2,644万円
大森北64件4,713万円
大森南19件3,834万円
大森本町19件4,785万円
大森東11件2,489万円
大森西70件4,344万円
山王38件6,098万円
新蒲田7件3,499万円
本羽田18件4,963万円
東六郷21件4,478万円
東矢口12件4,265万円
東糀谷16件3,421万円
東雪谷34件4,861万円
田園調布32件4,847万円
田園調布南13件4,247万円
田園調布本町13件4,374万円
矢口43件4,345万円
石川町11件5,524万円
羽田19件3,775万円
羽田旭町1件1,750万円
萩中7件5,009万円
蒲田64件4,730万円
蒲田本町10件4,980万円
西六郷39件5,712万円
西糀谷17件5,838万円
西蒲田39件4,251万円
西馬込11件5,084万円
雪谷大塚町8件4,831万円
鵜の木31件5,921万円

大田区 全体まとめ

  • 年間成約総件数:約1,200件超
  • 区内最多成約エリア:下丸子・大森西(各70件前後)
  • 最も高い平均価格:南千束(7,085万円)
  • 最も低い平均価格:大森東(2,489万円)
  • 価格差:同じ大田区内で約4,600万円もの開きがある

エリアグループで見る大田区の価格マップ

大田区は広大なため、エリアをグループに分けて捉えると全体像がつかみやすくなります。

① 割高エリア(平均6,000万円台以上) 南千束・山王・北嶺町・鵜の木・下丸子・南雪谷がこのゾーンに入ります。南千束は洗足池の近く、山王は大岡山・田園調布の中間エリアで高級住宅街のイメージが強いエリアです。鵜の木や下丸子は多摩川沿いの近年人気が高まっているエリアで、大規模マンションが多く成約件数も豊富です。

② 中価格帯エリア(平均4,500〜5,999万円) 池上・上池台・久が原・北千束・北糀谷・中馬込・石川町・西六郷・西糀谷・西馬込・萩中・蒲田本町・本羽田など、多くの町名がこの価格帯に集まっています。大田区の「標準的な相場」と言えるゾーンです。利便性と価格のバランスが取れており、検討者の多くがこのゾーンで動いています。

③ 割安エリア(平均3,500万円未満) 大森東・大森中・東糀谷・新蒲田・南久が原・多摩川・中央などがこのゾーンに入ります。「大田区の中で予算を抑えたい」という方にとって現実的な選択肢となるエリアです。ただし件数が少ない町名はデータの振れ幅が大きい点に注意が必要です。


「田園調布が高い」は思い込み? 実データで検証

大田区といえば「田園調布」のイメージを持つ方が多いのですが、実際のデータを見ると少し意外な結果が出ています。

田園調布エリアの成約データは次の通りです。

  • 田園調布:32件・平均4,847万円
  • 田園調布南:13件・平均4,247万円
  • 田園調布本町:13件・平均4,374万円

いずれも4,000〜4,900万円台で、区内トップではありません。南千束(7,085万円)や山王(6,098万円)、北嶺町(6,044万円)がむしろ上位に入っています。

その理由のひとつは、田園調布エリアの戸建て住宅が多い性質上、マンションの絶対数が限られていることです。成約件数が少なめで、かつ規模の小さな築古物件や駅から距離のある物件も含まれるため、平均価格は抑えめに出ています。「田園調布のマンション=区内最高値」とは必ずしも言えず、データを見て初めてわかる事実です。


成約件数が多いエリアに注目すべき理由

検索サイトで物件を探すと、掲載件数の多いエリアが目に入りやすいですが、「成約件数」は掲載件数とは別物です。成約件数が多いエリアは、実際に取引が活発に成立しているエリアを意味します。

大田区で成約件数が多かったのは、下丸子(74件)・大森西(70件)・大森北(64件)・蒲田(64件)・南馬込(50件)です。

こうしたエリアは、売り出しと購入の需給がマッチしやすく、相場価格の信頼性が高いという特徴があります。件数が1〜3件程度の町名は、1件の特殊な取引が平均を大きく動かすことがあるため、参考程度にとどめておく必要があります。「平均価格が低いから割安」と判断する前に、まず成約件数を確認する習慣をつけましょう。


購入前に確認しておきたい3つのこと

成約データは相場把握の重要なツールですが、それだけで物件の価値を判断することはできません。実際に物件を検討するうえで、特に大田区で確認しておきたい3点を挙げます。

1. 羽田空港の飛行経路との位置関係 大田区南部には羽田空港があり、2020年以降の新飛行経路の運用に伴い、蒲田・羽田・東糀谷などの一部エリアでは航空機の飛行音が気になるケースがあります。内見時は時間帯を複数変えて確認することをおすすめします。

2. 臨海部エリアの液状化リスク 多摩川や海沿いに近い東六郷・南六郷・羽田・本羽田・東糀谷などは、地盤の特性上、液状化リスクが相対的に高いエリアが含まれます。大田区が公開しているハザードマップで、購入検討地の地盤状況を必ず確認してください。

3. 鉄道路線・駅徒歩分数 大田区内には東急池上線・多摩川線・大井町線・目黒線・東急東横線(一部)、JR京浜東北線などが走っています。同じ町名の中でも、どの路線の駅に近いかによって実際の利便性は大きく異なります。成約価格の平均が同水準でも、駅徒歩2分と15分では資産性に差が出てきます。


まとめ

大田区の中古マンション2025年成約データから見えてくる全体像をまとめると、次の通りです。

区内全体の成約件数は1,200件を超え、23区のなかでも取引が活発なエリアです。町名によって2,489万円から7,085万円まで4,500万円以上の価格差があり、「大田区」というくくりで相場を語ることは実態に合いません。

成約件数が多い下丸子・大森西・大森北・蒲田などは相場の信頼性が高く、エリアとして検討しやすいという特徴があります。田園調布のブランドイメージと実際の成約価格には乖離があるという点も、データから読み取れる重要な事実です。

相場を知ることは交渉の土台であり、自分の予算配分を具体化するための第一歩です。このデータを地図と重ねながら、自分が通勤・生活するうえで現実的なエリアを絞り込んでいくことで、納得感のある物件選びが実現します。

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この記事を書いた人

不動産を愛しています。売買不動産歴10年以上、法人営業、個人営業を経験。売却査定数は5000件以上、内見数は1000件以上、取引数は500件以上、リノベーション件数300件、顧客満足な案件も、訴訟レベルのトラブル案件も経験してきました。不動産購入を検討している人やリノベーションを検討している人、不動産関係者に有益な情報を提供していきます。

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