マンション管理適正評価制度(見える化制度)のデメリット 制度概要や評価項目30個

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マンション管理適正評価制度とは、マンションの管理状態や管理組合運営の状態を6段階で評価し、インターネットを通じて情報を公開する仕組みです。


始まってから間もない制度ではありますが、今後この制度がどのように不動産流通に影響してくるのか、そもそもどのような制度なのかを紹介します。

こんな人におすすめ
  • これからマンション管理適正評価制度を登録検討している管理組合
  • これから中古マンションの購入を検討している
  • 不動産仲介として知っておきたい
目次

マンション管理適正評価制度とは

まずは、マンション管理適正評価制度について紹介します。

2022年4月からマンション管理適正評価制度が開始した。

今まで、マンションの管理状態を評価制度する基準はなかったため、買主にも見えるようにするため、評価制度ができました。

 

何を評価するのか

管理状態を5つのカテゴリーとして、管理組合面、建物や設備面等、合計30項目の評価項目があります。

 

6段階で評価を実施する

6段階評価

 90~100点 特に優れている

 70点~89点 優れている

 50点~69点 良好

 20点~49点 一部改善が必要

 1点~19点 管理に問題があるが、情報開示あり

 0点以下 管理不全の疑いあり


マンション管理適正評価制度ができた背景

国土交通省の調査によると、2020年末時点の分譲マンションのストック数は、675.3万戸、マンション居住人口は1,500万人超とされているようです。

築40年を超えるマンションについては103.3万戸、10年後、約2.2倍の231.9万戸、20年後、約3.9倍の404.6万戸となる可能性があります。

居住者の世帯主の半数以上はなんと60歳を超え、2025年には認知症の高齢者が80万人を超えると想定があります。

高経年化と居住者の高齢化という「2つの高齢化」を背景として、「管理組合財政の逼迫化・窮乏化」が進行しています。

区分所有者の高齢化等による組合収入の減少、建物の高経年化による支出の増大により、組合財政は逼迫化しつつありますが、加えて、役員のなり手不足や人材不足は、健全な組合運営や大規模修繕工事の計画的な実施を困難にしています。

「良質な管理」がマンションの市場価値・流通価値を高め、区分所有者がマンション売却時により多くの資金回収ができることになれば、区分所有者の管理に向けた支出のマインドが上がり、管理組合の原資の拡大につながります。

自分たちの居住満足度を高めるために努力してきた組合運営も、外から評価されることによって、適正な管理が行われているマンションは、引き続き良好なストック形成が期待できます。

これまでマンションの管理状態について明確な評価基準がありませんでした。

マンション管理業協会では、不動産関連団体と協力して全国共通の管理に関わる評価基準を策定し、良好な管理が市場で評価される仕組みとして、本制度を創設しました。

マンション評価を受けるか受けないかはマンションの管理組合が判断するものになるのと、義務化されているわけではないため、情報が登録されているマンションはまだ少ないです。

2024年10月30日、全国で約6000件のマンションが評価が登録されていました。

2025年3月26日、全国で約8000件のマンション評価が登録されていました。

ハッキリいって、だいぶ少ないです。


登録申請方法

管理組合総会で、可決となったら、マンション管理会社へ依頼

管理業務主任者の資格者、マンション管理士の資格者で、マンション管理適正評価制度指定の講習を完了しているスタッフが、管理状態を評価します。

その後、マンション管理業協会へ登録をし、インターネット上に公開されます。

 


管理組合側、居住者側、買主側、それぞれのメリットとデメリット

管理組合側、居住者側メリット

管理状態が良いと判断された場合は、第三者目線として、管理状態が良いと判断できるため、売却に有利です。

どれだけ口で管理状態が良いといっても、どれほど良いのかは素人にはわかりずくなってしまいます。

第三者機関が評価しているマンションとして、購入者が前向きに考えやすくなります。

 

管理組合側、居住者側デメリット

毎年5,500円かかります。他はとくにデメリットはないと思います。

しかし、今後この評価制度への登録マンションが増えていった場合、登録していないマンションは管理状態が良くないのかも?と思われてしまうかもしれません。

今はまだ、登録数が少ないので、そこまで心配しなくていいでしょう。

 

買主側メリット

築古物件を買う際に、どのような物件が管理状態が良くて、どんな物件が管理状態が悪いかは、素人はなかなか判断ができませんでした。

お願いしている不動産会社の担当者が、管理状態が悪いときに正しく教えてもらえると助かりますが、なかなか簡単ではありません。

本評価制度により、管理状態が見える化されるのだとしたら、買主にとって、これほど安心なことはないでしょう。

 

買主側デメリット

特に無し。

 


評価項目30個

下記は、管理適正評価の30項目を簡易的に表にしたものです。

※実際に検討する際は公式HPをご確認ください。

下記表、左縦列は評価項目、真ん中縦列はその内容、右縦列については、私の独断と偏見による〇、△、×をつけています。

「〇」は管理会社へ管理全部委託のマンションであれば実施されている確率が高い

「△」はマンションやエリアによって実施されているか変動する。

「×」は実施しているマンションはあまりないと思われる。

という独断と偏見で評価をしました。

特に「△」の評価項目は実際に私が買主に管理状態がの良し悪しを説明する際に説明することが多い項目です。

 

評価項目評価内容偏見評価 
1  管理体制
管理者等の設置管理者等及び監事が選任されているか。
集会(総会)の開催年1回以上開催されているか。
総会議事録直近5年分の総会議事録が保管されているか。
管理規約の有無規約原本又は現に有効な規約があるか。
管理規約への規定の有無管理計画認定基準項目に掲げられている内容が管理規約に規定されているか。
規約改正状況標準管理規約に準拠して、主要な改正項目が規定されているか。
2  建物・設備
特定建築物定期調査実施状況及び報告書の保管があるか。
建築設備定期検査実施状況及び報告書の保管があるか。
昇降機定期検査実施状況及び報告書の保管があるか。
専用水道定期水質検査実施状況及び報告書の保管があるか。
簡易専用水道管理状況検査実施状況及び報告書の保管があるか。
貯水槽の清掃実施状況及び報告書の保管があるか。
浄化槽の保守点検、清掃、定期検査実施状況及び報告書の保管があるか。
消防用設備等点検実施状況及び報告書の保管があるか。
自家用電気工作物定期点検実施状況及び報告書の保管があるか。
長期修繕計画

長期修繕計画が作成されているか。

要件に準拠しているか。

直近5年間の共用部分の修繕等の履歴情報

直近5年間の共用部分の修繕等の竣工図書の保管があるか。

竣工図書も保管できているか。

3  管理組合収支
管理費と修繕積立金の区分経理管理費会計と修繕積立金会計の区分経理がされているか。
管理費会計収支修繕積立金会計から他の会計(管理費会計等)への充当がされていないか。
修繕積立金会計収支修繕積立金の資金計画の設定
(均等積立方式の場合)
□計画期間の推定工事費よりも積立金累計額の方が多い+管理組合の年度収入額が長期修繕計画上の年度収入どおりに徴収
□計画期間の推定工事費よりも積立金累計額の方が多い+管理組合の年度収入額が長期修繕計画上の年度収入以下
等、他にも複数の評価項目がある。
管理費滞納額  【戸数】直前の事業年度の終了の日時点における、管理費の滞納発生状況
管理費滞納額  【期間】直前の事業年度の終了の日時点における、管理費の滞納住戸における滞納期間及びその対応状況
管理費滞納額  【滞納率】直前の事業年度の終了の日時点における、管理費の3ヶ月以上の滞納状況
修繕積立金滞納額  【滞納率】直前の事業年度の終了の日時点における、修繕積立金の3ヶ月以上の滞納状況
修繕積立金の額修繕積立金の額が著しく低額でないか。
4  耐震診断関係
耐震性(耐震診断の実施)新耐震基準の建物であえれば問題ないが、旧耐震基準の年代に建築されている マンションの場合が評価項目アリ。
5  生活関連
緊急対応設備等の警報発報による緊急対応の体制
消防訓練の実施状況法令上の義務に基づく当該事業年度内の消防訓練の実施状況×
名簿の整備状況区分所有者及び居住者名簿を備えているか。
防災対策災害への対策が講じられているか。(全8項目)

 


買主としてどれほど気にするべきか

中古マンションを購入する上で、マンション管理適正評価制度は必須で検索しておきましょう。

ほとんどのマンションは登録されていませんが、登録されている場合は、客観的評価として管理状態が良いマンションの可能性が高まります。

 


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この記事を書いた人

不動産を愛しています。売買不動産歴10年以上、法人営業、個人営業を経験。売却査定数は5000件以上、内見数は1000件以上、取引数は500件以上、リノベーション件数300件、顧客満足な案件も、訴訟レベルのトラブル案件も経験してきました。不動産購入を検討している人やリノベーションを検討している人、不動産関係者に有益な情報を提供していきます。

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