インターネットで家探しをしていると、時々相場より安い物件があります。
良く見てみると土地の権利に「借地権」と書いてあります。
定期借家、旧法借地、地上権、など借地権の種類はたくさんあります。
今回は、借地権マンションを検討する上で気を付けるべきポイントを解説します。
- 安いけど借地権が心配な物件を検討中
- 売却で苦労しない物件を買いたい
- 借地権を買う上でメリットとデメリットを把握しておきたい。
借地権とは
賃借権や地上権の総称を借地権といいます。
土地の用途が駐車場や物置の場合は、建物を所有していないため、借地権は発声しません。
土地の上に建物が存することで借地権は発生します。
借地権は、賃借権と地上権の2種類に分けられます。
所有権(普通)の不動産取引とは
多くのマンションは、売買取引をする際、建物区分の所有権と土地の所有権をセットで売買取引を成立させます。
どういうことかといいますと、マンション101号室買った場合、部屋だけではなく、そのマンションが建築されている土地の一部も買う事になります。
マンション全体の世帯数が100世帯あったとして、全ての部屋が50㎡だとします。
(全て同じ面積なんていう事はあり得ないのですが、今回は例なのでご容赦ください。)
土地の面積は10000㎡あると仮定します。
土地の面積を100世帯に割り振ると、10000㎡の100分の1なので100㎡分の土地を1部屋で所有している事になります。
101号室の50㎡を買う場合は、土地の100分の1も一緒に購入することになります。
これが、建物と土地をセットで購入するという事です。
不動産とは、まず土地ありきで建物が建っています(当たり前ですね)。
建物を買うということは土地も一緒に買うのが原則です。
借地権の不動産取引とは
他人から借りている土地や建物についている権利を借地権と言います。
区分マンションを買う場合、部屋を買う事になり、土地の持分もセットで購入するのが原則ですが、土地が借地権の場合は、土地の持分は売買対象にならず、借地権の権利が売買対象となります。
メリット
- 土地の所有権が無い分、価格が安い
- 固定資産税、都市計画税の支払が無い
価格が安い事により、立地の良い場所を検討しやすいです。投資目的で買う個人や法人も多いのが特徴です。
デメリット
- 住宅ローンが通りずらい
- 売却するときに譲渡承諾が必要となり、一定金額必要になる
- 地代(土地を借りる料金)の負担がある
- 定期借家契約の場合は、借地期限が近いと更新できない可能性がある為、注意が必要
住宅ローン審査に通りずらい事は、売却しずらい原因です。売却しずらいという事は資産価値としては低いと考えられます。
借地権の種類 賃借権(旧法) 定期借地権(普通借地権)
建物を建てる目的で、他人の土地を使用する権利
旧法賃借権
昔の借地権です。1992年8月より前から土地を借りている場合は旧法が適用されます。
簡単に言いますと、借りている側が権利が強い借地権です。
更新型の借地権ですが、借りている側の権利が強い為、貸している側は更新を拒否することができません。
更新すれば半永久的に借りる事ができる借地権です。
旧法賃借権の場合は、銀行としても所有権と同等に近い評価をする場合もあるため、住宅ローン審査にも通る可能性があります。
借地借家法 普通借地権
1992年8月以降から土地を借りている場合は借地借家法が適用されます。
普通借地権は旧法賃借権の進化版です。今まで通り更新ができる為、半永久的に継続できますが、大きな違いとして、合意の上で更新する事ができるため、貸している側から契約解除が可能です。
- 旧法賃借権は、建物が朽廃した場合、借地権の権利は消滅します。
- 普通借地権は、建物が朽廃した場合、借地権の権利は消滅しません。
旧法賃借権の場合は消滅後、土地所有者が自由に土地を使えますが、反対に言うと、朽廃しない限りは、借りている側と合意できない限り契約解除できないという事になります。
普通借地権は、消滅しない為、災害等で建物が倒壊してしまったとしても借地料を支払続けなければならないという事です。
借地借家法 定期借地権
定期借地権は、シンプルな権利で、契約期間終了後、更新せずに契約解除です。
その後、合意の上で再契約となる場合は、事実上の更新に近い状態になります。
借地権は、登記義務が無い為、謄本では確認が取れません。所有者が売買取引をしたときに引き継いだ書類、管理会社が保管している書類、管理組合が保管している書類等で詳細を確認する必要があります。
土地所有者によって住宅ローン審査が通ることがある?!
土地所有者によって住宅ローン審査が通ることがあります。
宗教団体や、寺や神社が所有している場合は、ローン審査ではプラスに働くことがあります。
借地権の場合は、所有者が誰なのかを確認するようにしましょう。
地上権
他人の土地を一定の目的で使用する権利(建物建築含む)
地上権の特徴として
- 登記義務がある
- 賃借料の定めが無い
- 自由譲渡が可能で地主の承諾は不要
- 抵当権設定が可能
というのが、借地権との違いです。
登記義務があるため、借地権と違って、謄本を見ればすぐに発見できます。
賃借料の定めが無いので、借りている人の負担は無いです(契約内容によります)。
譲渡承諾が不要なので、譲渡承諾料がかかりません。
抵当権設定が可能な為、住宅ローン審査も通りやすいです。
地上権は物権であるため、借地権の一種ではあるものの、所有権と近しい権利設定と言えるくらい、強い権利です。
なので、抵当権設定も可能です。
地上権が設定されている例 地下鉄やトンネルに地上権設定
地下にトンネルや、地下鉄が通っている場合には、地上権が設定されています。
地上権が設定されている事で、鉄道会社は上部のマンション住人にいちいち許可を取らずに補修工事等が可能になります。
また、家を建てる際にも、トンネルや地下鉄が倒壊しないように制限がかかります。
Googleマップで良く見ると、地下鉄やトンネルの上の土地は高い建物は建築されていないことが多いはずです。
謄本を取得してみると地上権が設定されているはずです。
借地権の相場はどれくらい下がるのか
特に都心部は、借地権マンションが多いです。価格が安いので目立ちます。
おおよそ相場の1~2割程度は安く販売されています。
場所によって、価格は異なりますが、所有権物件に比べて明らかに安いかはポイントです。
借地権物件が売りずらい理由4選
不動産の担当者が借地権を嫌煙しがち
借地権の物件取引は、そう多くは無い為、不動産の担当者も良く分かっていないこともあります。
一般的に借地権は売りずらいイメージは間違っていない為、所有権物件をおすすめしたくなります。
単に古い物件が多い
築古が好きではない人が一定数いるため、選ばれないこともあります。
住宅ローンが通りずらい
抵当権設定ができない借地権は、銀行の担保評価の審査に通らない事が多いです。
地代が3万円~5万円程度
安く買ったとしてもランニングコストが高い事が購入まで至らない理由の一つです。
旧法賃借権だったとしても、住宅ローンの借金を完済したとしても、ライニングコストは支払続けなければなりません。
管理費と修繕積立金で3万円、地代で3万円とした場合は、毎月6万円以上支払わなければならないです。
まとめ
借地権について、種類が多いので、難しい内容も多いですが、借地権については古くからある法律なので、インターネットで調べるとたくさんの情報が出てきます。
ここ数年で実施された、水防法や契約不適合は、判例が少ないですが、借地権については、事例がたくさんあるので、調べやすい環境だと思います。
私の意見としては、居住用は所有権物件が良くて、投資用としては借地権も検討できるのではと思っています。






















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